「とらとら」は体全体で表現する‘じゃんけん’です。中央に屏風を立てて、屏風を挟んで両人は立ちます。
「♪千里~もぉ あるような~ 藪のなーかを・・・」と軽妙な歌には振り付けがあり、舞妓さんのリードの元踊りながら、
じゃんけんで何を出すか考えます。
三味線を弾く芸妓さんの「はい!どーぞ」の合図で、両者は隔てられた屏風から前に進み、
自分のじゃんけんポーズを見せ合い勝敗が決まります。
じゃんけんポーズはもちろん3ポーズ。
近松門左衛門作の浄瑠璃(文楽)「国性爺合戦」に準じたストーリーで
「和唐内(槍使い)」、「虎」、そして「お婆さん(和唐内の母)」を3つのポーズで表現します。
和唐内は虎に勝ち、虎はお婆さんに勝ち、お婆さんは和唐内に勝ちます。
虎を一突きで倒す和唐内も母親には頭が上がらない・・・ということです。 |